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2009年5月31日 (日)

高田 純 『中国の核実験 英語/ウイグル語翻訳版』

 

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高田 純 『中国の核実験 英語/ウイグル語翻訳版』(医療科学社,2009年,2300円)

高田純札幌医科大学教授が「高田純の放射線防護学入門シリーズ」で出版した『中国の核実験』の英語とウイグル語への翻訳版である。中国が新疆ウイグル自治共和国のタクラマカン沙漠のロプノール核実験場で行ってきた核実験がいかに非人道的なことであるかを科学的データに基づいて明らかにしている。

タクラマカンに生活するウイグル人に白血病が多くでている。放射能による被曝の影響であることは明らかである。数多くの核実験が行われてきたロプロ-ル核実験場は非常に危険な場所である。中国政府は放射能の危険性について,漢族にもウイグル人にも全く情報を提供していない。自分に都合の悪いことに口をつぐむのは中国共産党の常套手段である。

海外でもタクラマカン沙漠での核実験の実態については知られていない。高田教授は中国の核実験の非人道性を科学的に警鐘を鳴らすため『中国の核実験』を著し,もっと世界とウイグル人に実態を知ってもらいたく,翻訳版を出版した。

ウイグル語版は現行のアラブ文字によるウイグル語表記ではなく,ローマ字表記である。高田教授が望むように,新疆のウイグル人たちが高田教授の翻訳版を自由に読むことができるのだろうか。

中国共産党や中国政府が科学的なデータに基づいた高田教授の著作を没収するようなことがあるならば,この本には真実が書かれているという,お墨付きを与えてくれることになろう。中国側に反論があるならば,科学的データに基づいて反論すればいいと思う。それが科学だと思う。それが出来ないなら,中国の核実験の非人道性を覆い隠すことはできない。

NHKは新シルクロード番組でロプノールなどタクラマカン沙漠を放映したが,撮影者は放射能の危険性を知りながら撮影したのであろうか。新シルクロードは,NHKが意図し視聴者に思わせようとしているような楽園の場所ではない。

新疆ウイグル自治区には多くの日本人観光客が訪れている。タクラマカン沙漠にも出かけている。中国の核実験による残留放射能は,日本人にとっても他人事ではない。

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