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2010年3月 8日 (月)

米下院外交委員会,「オスマン帝国のアルメニア人虐殺」決議案

米国下院は,外交委員会で決議された「オスマン帝国のアルメニア人虐殺(ジェノサイド)事件」決議案を下院議案に上げることをしなかった。これは米国にとっても賢明な選択であった。もし,このまま下院が決議案を上程して,たとえ否決されたとしても,米国・トルコ関係は非常に緊張したものになっていただろう。米国にとっても一安心であった。

米国西海岸を中心にいる多数いるアルメニア系米国人たちが支援するアルメニア人のロビーは,米議会でさまざまな問題に関して,盛んなロビー活動をおこなっている。とくに,アルメニア人虐殺(ジェノサイド)事件となると,アルメニア系米国人は連帯団結する。虐殺事件によって,米国在住アルメニア人のアイデンティティーと連帯が強化されるとも言えよう。

他方,アルメニア共和国のアルメニア人にとっては複雑な思いであろう。オスマン帝国のアルメニア人虐殺事件はアルメニア人にとって歴史的にオスマン帝国やトルコ共和国に対する責任追及を止めることはない。しかし,アルメニア人にとって隣国トルコとの関係改善は経済的に疲弊したアルメニアにとっては避けられい状況にある。アルメニア共和国のアルメニア人たちは,恵まれて平和にくらすアルメニア系米国人たちのことを少しシニカルに見ているかもしれない。

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