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2010年3月10日 (水)

タシケントの図書館と貴重書保存

タシケントのアリーシール・ナヴォイ図書館が2003年以降正常に機能していない。この図書館は帝政ロシア時代の1870年に開館し,その後アラビア語やペルシア語などの貴重書が収集され収蔵されてきた。蔵書は75言語,1000万冊と言われていた。中央アジア最大の蔵書を誇る図書館であった。2003年,タシケント中心にあった図書館の中心的な機能は,ウズベク議会上院関係の部屋を作るため,それまであった蔵書は分散された。3月4日,この図書館の建物が取り壊された。蔵書はタシケント市役所や国家安全保障委員会の空いた部屋や倉庫に保管されているという。貴重書は経年変化により劣化の進行が進んでいるようだが,特別の空調設備のない部屋で貴重書を保存しているらしい。これが本当だとすれば悲しい。一度,失われれば,二度と写本などの貴重書は入手不可能である。

経済発展など功利的・実利的優先な考え方では,図書など文化財の保存はなおざりになりやすい。この例も写本など貴重書よりも,政治家のりっぱな部屋のほうが重要なのであろう。

このことを,我々日本人は批判できない。不況になれば,一番先に切られるのが文化・教育予算である。中央アジアの写本など貴重書をウズベキスタンだけの財産と見るのではなく,世界遺産と考えれば,日本もこういった文化財の保存にODAを使ってもいいと思う。日本の国際協力と支援はより評価されるものとなるであろう。

日本のODAはコンサルティング会社がプランを作成して援助を行っている。箱物ばかりで,現地から評価されることが少ない。文化助成は大きな箱物支援よりもずっと少ない支援額ですむであろう。しかし,JICAなどODA支援を担当する部局に文化支援を理解できる人員が少ないので,きめ細かな対応ができないでいる。経済大国の座を中国に譲りつつあるとき,日本は中央アジアではきめ細かな援助をして,友好関係を増進してもいいと思う。

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